てっぺんめざせよ

Making the world a better place -- ITとシンプルライフを掲げて爆走するワーママ記

欧州ワーママのリアルな働き方を聞いて日本の課題を考える

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欧州ワーママの価値観やタイムスケジュールや家事分担を聞く機会がありました。欧州はもちろんのこと、日本のワーママの葛藤もいろいろ聞けて勉強になりました。

スピーカーの1人はは2児を連れて離婚し、再婚し3児目を授かり今はもう2人独立のベテラン。その間ずっと働いている。長年の頑張りの中で得たうまく回すコツは大体こんな感じでした

  • 自分が何がしたいか見極め、何が出来るか把握する
  • 苦手なことは外注する、ヘルプをお願いする。人に頼る

具体的にはこういうことでした

  • 食事は簡素に。毎朝オートミールとフルーツでいいじゃない
  • 夫とたまには夜出かけたりする。大人だけのコミュニケーションを取りつつやってほしいことを伝える

意外と普通だな、もう十分やってる感はあるけどなーと思いました。ただ行動レベルに落とすとそれを体現する環境が違うので日本ローカライズは必要だと思いました。例えばまともにお願いできるベビーシッターはキッズラインしかないし。

なぜ毎日シリアルじゃだめなのか

日本はあるべきお母さん像が強い。なぜそうかと考えると、メディアが、親戚が、電車に乗ってる人が、赤の他人が価値観を押し付けてくるから。自衛のためにワーママ同士で卑下する例も。
「奥さんの方が収入多いとか嫌ですよね」金こそ正義だろ
「そんなに小さいのに保育園に預けちゃ可哀想でしょ」何も可哀想なことないよ
「ママがちゃんと見てくれないと、迷惑だろう!」白髪混じりおじさんアレルギー
「今日お子さんはどうしているんですか?」家にいるよ
「ご主人が家事してくれるなんて偉いですね」
「旦那さん早く帰れるんだったらいいですね」
個人的基本的にはシャラップ余計なお世話だくそやろうでスルーなのですが、悪意のない発言もあるし喧嘩したくないので毎回は言いません。毎日毎日予備軍の頃から日本のワーママは叩きのめされて疲れている…。

日本的価値観の成り立ち

何故社会がそうかというと島国で単一性民族で、同調圧力強めにした密な連携で今まで成功体験を積んできてから…?と思います。地震・津波・火事・豪雪等一人では立ち向かえないことがあり共同体一丸となって乗り越えてきた歴史もあるかもしれません。内と外の価値観でダイバーシティの逆張り。特に言語化して対話する必要性がなかったからしてきていない。過干渉せずにお互い平和に生きればいいのに、共同体の正義感の名のもとに粛清しようとする。

あと男女ともに自己肯定感が低い。自分の基盤がゆるゆるだから学歴とか年収とか年齢とかわかりやすい基準をその人の価値と定義し、それを維持するために残業も是とし、男子は仮にそこを脅かす女子がいたら排除(する層もいる)しているのかなぁ。
あるべきお母さん像、あるべきお父さん像もそれに当てはまるか否かという判定のほうが楽ですよね。本当は家庭ごとに違うのに。あるべきなんてないのに。

でもそれだと成功出来なくなってきたので、社会は変わりつつあると思います。逆にそういう行動・発言をする組織、個人を炙り出す踏み絵になるのかもしれません。

なぜ夫とコミュニケーションとるだけではだめなのか

大人だけのコミュニケーションの大事さは感じます。うちの場合は保育園預け後とたまにどちらかが有給をとってもう片方の職場付近でランチするということをしたけどなかなか良かったです。一度義両親に預けて近場の本カフェでもくもく作業したこともあったなぁ。頻度が高くないのが我が家の今後の課題かも。

夫婦ともに早く帰れる環境を手に入れる

巻き込み力は今後ますます必要になると思っています。仕事だったら普通にできるのでそれを家庭にも転用しただけ。一人でできることなんてたかが知れているんだからみんなでやったほうがいいじゃん。
夫はもともと残業はそんなにしませんでしたが子供が生まれてきたからほぼ残業しません。私はまぁまぁ残業フルな職場でしたが、出産を機に転職したのはこの記事の通り。残業早出はお互い事前申請制です。

夫は結婚するまでずっと実家暮らしだったけど家事料理はやったらできました。よく「教育したの?」と聞かれますが私が気にしたの自分のマイルールにこだわらないことだけです。
彼は私が家事をすると必ず「ありがとう」と言ってくれます。私は彼がやってくれてもなかなかありがとうと言えず、もう少し言わなければと自省して言うように…頑張っているところです。子供向けに言うといい感じです「パパのごはんおいしいね」「パパお部屋きれいにしてくれてありがとうだね」「ロボットさん動けるようにお部屋片づけよう」

1人じゃ無理じゃない?

うちでも父母二人で付き添っていてもすべり台から落下したり転倒して血が出たりとありました。それだけ一瞬で起きる事故が起きるリスクを、仮に母親が一人で見ていたら(三つ子事件のように)すべて母親が背負う的な風潮です(ちなみに三つ子事件は父親一人だったら悲しい美談的な感じにまとめあげられたのではないかと思う)。自分のために、巻き込もう。

各家庭では事情が違いすぎて個別具体的に検討しないとただのクソバイスになる

いろいろ書いたけど家族構成、仕事の業界慣習、地域、みんな違うので信頼できる人に胸の内を話して自分の解決策をみつけるのがいいように思います。SNSを見ると多くの夫が長時間残業をして、妻がワンオペしての不満を見て、離婚したらいのにとか転職したらいいのにとか100万回思いますがお口チャック。私もコーチングを受けることで問題を整理できるようになりました。
国内外問わず成功事例・失敗事例を抽象化して自分の家庭にフィードバックできるか検討していく、その丁寧で地道な繰り返しをするしかない。欧州は文化的背景の男性のマインドセットも全然違うからそのまま直輸入はできないなと今回身に染みて実感しました。

ママでも若くなくてもいけてる!

私の昭和の母は子供を犠牲に自分を後回しにする典型的昭和像だったように思います。それはそれで感謝しているし尊敬しているけど、私はそのスタイルじゃない。ママでもお化粧をちゃんとして、気分が上がる服を着て、お出かけして自分を大事にして暮らしたいです。それは自分を甘やかすとか特別なご褒美じゃなくて当たり前の権利として!自分を労わる選択は自分しかできないのだから。これはなにもママに限らず、すべての女性に言いたいです。

思考はまだとっ散らかっていますがひとまず想いを言語化してみました。
結局のところママがハッピーなら子供はハッピー!欧州ワーママスタイルにパワーをもらえてよかったです。でも女子だけとはいえこっちは夜だからお風呂あがったあとすっぴんなの恥ずかしかった…

おまけ:最近の日本

三つ子事件参考
biz-journal.jp
東大祝辞が話題になること自体は進歩だと思う
一方でワイドショーのコメント(の記事)を読んだけどひどかった
www.newsweekjapan.jp