てっぺんめざせよ

Making the world a better place -- ITとシンプルライフを掲げて爆走するワーママ記

伝わらなければ意味が無い


伝わっているか?

ささったポイント

本書は自分の思い・意識をを「伝える」言葉をいかに「伝わる」言葉に変換するか考えるための本です。
「伝える」視点で考えると、相手のことを考えず自分の意思を押し通すエゴになりがちでありますが、
一方で「伝わる」言葉でコミュニケーションがスムーズになれば世界が変わる、らしいです。


その世界が変わった実例として以下の動画がまえがきで紹介されています。
www.youtube.com
盲目の老人が路上に出していたボードの言葉を変えるだけでものすごく寄付が集まるという話。
優しいお姉さんが「目が見えません、どうかお恵みを」→「今日もいい日だね、でも僕にはそれが見えない」と変えただけです。
実は私はこの動画は既にみたことがあったが、優しいお姉さんがささっとメッセージを書き換えられたのはひとえに彼女が「伝え方」というのを知っていたからだと感じました。
一般人の自分からしたら「言葉を変えたらいいのはわかったけど、どうやって?そんなコピーライターとかじゃないし難しい」と思考が先に進めませんでした。
そこで本書で紹介されているフレームワークを活かして、最適な言葉をこねくり回す作業が必要になるのでしょう。


本書で紹介しているフレームワークは以下のとおり。

①だけしか
②選ばれてマス
③共感図
④アゲサゲ
⑤ごほうび
⑥ゲーム化
⑦喜怒哀楽
⑧続きはあとで
⑨ひとコマ目標
⑩あるない
⑪プラス新しい
⑫ひらめきスロット
⑬イメチェン
⑭カンタン解
⑮なりきり
スリーポイント
⑰ムリヤリルール
⑱永久指標
⑲なぜなぜ
⑳なんすか

コピーライターの「伝わる力」を各メソッドごとに物語形式で楽しく学べました。
筆者が「向いていないから辞めた方がいい」と言われたダメコピーライター時代から築いた「伝わる」メソッドを20個も共有してくれました。
イルカがかなりかわいい。オカマバーという設定もいい。オカマバーという設定も計算の上か?と考えてしまいました。
メソッドはいずれもすぐに覚えられて、日常生活で使えるレベルまで簡略可されています。
シンプルがゆえに応用しやすく、人生の様々な分野で活かすことができます。


私が特にささったのは以下の3つ:

⑥ゲーム化
⑪プラス新しい
⑫ひらめきスロット


・ゲーム化
なんでも競争にしてゲーム化すれば「勝つ方法」や「よりよい方法」がどんどん出てくるというメソッドです。
人間は元来競争好きなのです。
例えば家事、仕事にかかる時間や、こなしている量やコミット力を計測して競うようなゲーム化でしょうか。


・プラス新しい
新しい○○と定義するだけで既存概念とは違うなにかが生まれるのでアイディアが出やすいというメソッドでした。
例えば「新しい寝室」なら「水族館の寝室」とか「森のなかの寝室」とか「空中の寝室」とか。


・ひらめきスロット
[新しい+テーマ]×[ターゲットが好きそうな言葉]=アイディア
という公式です。
例えば若い女子が好きそうな言葉として「スイーツ」、「カフェ」、「美容」等だと以下のようになります
[新しいオカマバー]×[美容]=オカマバーで美容を学ぶ
[新しいオカマバー]×[カフェ]=オカマバーでカフェ
[新しいオカマバー]×[勉強]=オカマバーで勉強会
そこから美容が学べるオカマバーが導き出されていて、なるほどちょっと興味があると思ってしまいました。

本を読んだ結果変わったこと

なんでもない考えに本書の中のフレームワークを使えるようになりました。


圧倒的に「プラス新しい」を使うことが多いです。
外を歩いていて「新しい○○」ってなんだろうと空想するのが楽しいです。
新しいお弁当ってどんなだろう、新しい東京駅ってどんなイベントができるかな、新しいワークライフバランスとかどんなもんか…。
何個かアイディアが出るまでが短いのですぐに「プラス新しい」に当てはめてみたら?という思考が実行できます。


次によく使うのは「カンタン解」です。
これは「もっとカンタンにするにはどうしたらいいか?」というメソッドでそれだけでビジネスの種として使えるとして紹介されていました。
お役所仕事とか仕事の流儀とかいろいろ面倒なことがどうしたらカンタンになるか?
PDCAの一種とも言えるかもしれないが「カンタン解」というネーミングがお手軽なゆえにお手軽にPDCA開始のハードルが下がります。


いつもくだらないことをつらつらと考えているのでこのフレームワークで何か絞り出せて良い変化が生まれれば御の字です。